このページでは、Inkscapeで描いたオブジェクトの場所に別のオブジェクトを並べる(つまり置き換える)方法をメモしておきたいと思います。

(2025.05.22更新)
といっても、Inkscapeにそういう機能があるわけではなく、「再配置」と呼ばれる機能を使ったテクニックで、いくつか他の解説コンテンツの中で紹介されていた方法です。
例として、次のように「星」というテキストオブジェクトが並んでいるとします。

この「星」オブジェクトのそれぞれを、同じ位置の星形オブジェクトに置き換えてみます。
まず、「星」オブジェクトの隣の辺りに同じ数だけの星形オブジェクトを描きます。「複製」操作を繰り返せば簡単ですが、タイルクローン機能を使って指定した数のオブジェクトを一気に生成させる方法を紹介しているコンテンツもあります。

この全体をラバーバンドで囲ってまとめて選択します。

そうやって選択しておいて、整列と配置ダイアログの「選択オブジェクトの位置を入れ替えるー選択順」と表示されるボタンをクリックします。

このボタンはオブジェクトの選択順に沿ってそれらのオブジェクトをローテーションさせるボタンですが、この例のように同じ数の2種類のオブジェクトを選択してからクリックすると、1組のオブジェクトが入れ替わるという効果があります。

この例でやってみると、左上の「星」オブジェクト1個と左端の星形オブジェクト1個が入れ替わったように見えます。
まるで手品のようですが、実は「星」「星」「星」「星型」「星型」「星型」という順番に並んでいるオブジェクト群を1回だけローテーションしているに過ぎません。
もう1回クリックすると、もう1組の「星」オブジェクトと星形オブジェクトも入れ替わります。

置き換えたいオブジェクトの数だけクリックすれば、すべてのオブジェクトが入れ替わった結果になります。

なお、指定した回数分だけ「再配置」を実行する機能はないようなので、置き換えたいオブジェクトの数が多いときはボタンをクリックする回数も増えてそれなりに大変かもしれません。