このページでは、Inkscapeのスナップダイアログ上にたくさんあるオプションのうち、どれとどれを組み合わせて選択すると、結果としてどのようなスナップ機能が有効になるのか(何を何にピッタリ揃えられるようになるのか)をまとめてみました。
1つ1つのオプションの中には意味の分からないものもあるし、右側に小さく表示されているアイコンを見ても分かるような分からないような・・・。
(参考:スナップ機能(ドラッグ時の位置合わせ))
(2023.11.21更新)
このダイアログで一番分かりにくいのは、何をスナップ点(スナップで移動する点)とするのかの選択と、何に向かってスナップさせるか(スナップ対象)の選択とを同じ画面上で行わないといけないというところだと思います。
例えば、「オブジェクトの中間点」をチェックすると、オブジェクトの真ん中の点がスナップ対象のいろんな種類の位置に向かってスナップするようになりますが、逆にこれをチェックしておかないと、スナップ点が別のオブジェクトの真ん中の位置に向かってスナップするようになりません。スナップ点でもあり、スナップ対象でもあるわけです。
一方で、「グリッド」という項目があって、これは画面に表示される升目(グリッド)の線をスナップ対象とする項目ですが「グリッド」自身はドラッグできないのでスナップ点として選ぶという意味はありません。
もっと面倒なのが、「パス」と「オブジェクトの中間点」の両方をチェックすると、「オブジェクトの中間点」をドラッグして他のオブジェクトのパス上にスナップさせることはできるようになりますが、パスをドラッグして他のオブジェクトの真ん中にスナップさせることはできるようになりません。チェックを入れるものによっては「スナップ点」と「スナップ対象」の関係が非対称なんですね。
そのあたりが混じりあってしまっているので、わかりにくいのです。
早見表を作ってみた
そこで、いろんなオプションのチェックの組み合わせを試してみて、どのチェックとどのチェックを入れると何がスナップ点になって何がスナップ対象になるのかを表にしてみました。
試したスナップの数がとにかく多いので、どこか間違ってないといいなとは思いますが、無いよりマシだと思います。
「○」はスナップが有効になる組み合わせ、「×」は有効にならない組み合わせです。
スナップ点とスナップ対象が非対称の組み合わせのところは赤字にしてみました。
また、同じ種類同士のスナップについては黄色に塗ってあります。
明らかにスナップ点(またはスナップ対象)にならないチェックについては表から除外してあります。
※2023年11月にリリースされたInkscapeバージョン1.3.1ではドロップ対象として「グリッド」の下位に「Grid Lines(グリッド線)」というチェックボックスが追加されましたが、「グリッド」それ自身と意味的に一緒なので、この早見表には追加していません。

結構「×」が多いですし、法則性も感じられないので、分かりにくいはずだなあと改めて思います。
今後、この表の間違いに気づいたら直していきたいと思います。(バーっと試して作ったので、正確さには自信がちょっとない)