このページでは、Inkscapeの組み込みフィルタの1つである、ざらざらした紙の表面のように見える画像に変換してくれるフィルタを紹介します。

(2023.07.10更新)
このフィルタを適用するには、プルダウンメニューでバンプ > 紙バンプを操作します。
このフィルタ設定時にはパラメータを指定するためのダイアログが表示されないので、デフォルトのパラメータが自動的に設定されます。

紙というよりは凸凹した壁面のような画像になってしまいます。
フィルタエディタで構成しているフィルタプリミティブ要素を表示させると、次のようになっています。

乱流でランダムな不透明度の画像を生成して、その不透明度をコンボリューションマトリクスを使って周囲のピクセルとの加重平均を取ることで少しなめらかに変化するものにした上で、拡散照明を使って不透明度の並びに影を付けて凸凹した表面に見える画像に変換しています。
もっと紙の表面に見えるようにするには、もう少し凸凹が細かいほうが良いかと思い、乱流の基本振動数を1.0→2.0と大きくしてみました。

さらに、凸凹の落差が大きすぎるように思うので、拡散照明の表面スケールを5.0→0.4と小さくします。こうすると拡散照明で作られる影が小さくなって、凸凹感が小さくなります。

ついでに拡散照明の定数を少しだけ大きくして(0.60→1.0)、光がより強く反射しているような画像にしてみます。デフォルトよりは紙っぽく見えるようになったかと思います。

(参考:フィルタとは何か)