このページでは、Inkscapeを使って複数のパスをつなぎ合わせたときに、つなぎ合わせた結果1本になったパスのスタイルはどうなるのか?ということを整理してみたいと思います。

(参考:パスをつなぎ合わせる/切り離す)
(2024.03.28更新)
Inkscapeで複数のバラバラのパスを合体することで1本のパスにする方法には「連結」「統合」「結合」の3種類がありますが、いずれの場合もつなぎ合わせた結果は1個のオブジェクトになり、当然ですがスタイルも1つしか持つことができないので、合体する前にはバラバラだったスタイルも合体することでいずれか1つのスタイルに自動的に統一されます。
では、合体前の複数のパスのどのスタイルに統一されるのか?というと、明確な説明をしている解説コンテンツを発見できません。
そこでInkscapeを使っていろんなパターンで試してみて、どういうルールで統一スタイルを決定しているのかを調べてみました。
思っていたよりも複雑なルールのように思われるので、実際につなぎ合わせる操作をするときにそのルールを意識しながら作業するのはとても難しいように思われます。結局「やってみてどうなるか観察する」ってことになりそうです。
セグメントやノードで連結
2つのノードの間にセグメントを追加したり、2つのノードを1つのノードにまとめたりすることでパスを連結する操作を行った場合は、連結する前のパスの向きにしたがって連結したあとのパスの向きを決めて、始点側のパスのスタイルを連結後のパスの統一スタイルに使うようです。
ところが2つのパスの始点と始点、終点と終点を連結した場合は、そのままでは連結後のパスの向きが決まらないので、2つのパスのキャンバス上の配置で一番上で且つ一番右にあるパスを始点側のパスにして、連結後はその始点側のパスのスタイルを使うようです。

統合
2つのパスを統合するとその2つのパスの外側をなぞったようなパスに変換されますが、統合後のパスのスタイルには2つのパスのうち下に重なっているほうのパスのスタイルが用いられるようです。
ちなみに、スタイルの決定とは関係なさそうですが、統合後のパスの始点と終点は2つのパスのうちキャンバス上で一番上で且つ一番左にあるパスの複数のノードのうち、一番上で且つ一番左のノードになるようです。

結合
ちなみに、スタイルの決定とは関係なさそうですが、結合後のパスの始点は一番上に重なっているパスの始点、結合後のパスの終点は一番下に重なっているパスの終点になるようです。
