このページではInkscapeで規則的にオブジェクトを並べてくれるタイルクローン機能をいろんなパラメータで試してみた結果をまとめてみたいと思います。

シフト
タイルクローンを作成ダイアログのシフトタブのパラメータを変えて生成するクローンの位置を変化させてみました。
水平シフトを0%、ランダム化を0%にすると、クローン元オブジェクトの大きさ(バウンディングボックスの大きさ)の分だけズレた位置に生成されます。
水平シフトに0%以外の率を設定すると、水平シフト0%のときの位置からさらにクローン元オブジェクトの幅を100%として設定した率の長さだけズレた位置に生成されます。上の例ではオブジェクトの幅のちょうど半分(50%)だけさらにズレた位置に配置されています。
ランダム化の率に0%以外の率を設定すると、クローン元オブジェクトの幅を100%として設定した率の長さを最大値と最小値とする範囲でランダムに決定した長さだけズレた位置に生成されます。上の例ではオブジェクトの幅の半分だけズレた位置からさらにオブジェクトの幅の-25%~+25%の範囲でランダムに決定した位置に配置されているようです。
「・・・ようです」とわざわざ付け足しているのは、Inkscapeの解説コンテンツでここのところがはっきり説明されていないからです。この後出てくるパラメータの多くもそうなのですが、「%」で指定するようになっていますが、何を100%としたときの比率を指定したことになるのか、よくわかっていません。ここで書いているのは「やってみたらそうだった」ということです。
言い換えれば「クローン元オブジェクトの幅+水平シフトの率の分の長さ+ランダム化の率の分よりランダムに小さい長さ」という長さだけズレた位置に新しいクローンが配置されます。
拡大/縮小
タイルクローンを作成ダイアログの拡大縮小タブのパラメータを変えて生成するクローンの位置を変化させてみました。

1個のタイルの大きさはクローン元のオブジェクトそのままで、オブジェクトの大きさはクローン元オブジェクトの大きさを100%として設定した率の長さ分だけ変化します。拡大率(縮小率)を繰り返し掛けていくのではなく、拡がり方(縮み方)はクローン元オブジェクトの大きさで決められるようなので、一定のペースで拡大(縮小)していくようです。ランダム化についても同様です。
回転
タイルクローンを作成ダイアログの回転タブのパラメータを変えて生成するクローンの位置を変化させてみました。

角度の指定はそのままの意味で、指定した角度だけ回転してきます。
ランダム化の値は360°を100%としたときのブレ幅を指定したことになるようです。だからランダム化の値に25%(90°)を指定すると、角度の指定に沿って回転した後さらに90°の幅(ー45°~+45°)でランダムに回転するようです。