このページでは、Inkscapeに組み込まれている各種パスエフェクトの機能を紹介します。
(参考:パスエフェクト/エクステンションとは)
(2022.11.16更新)
パスエフェクト:破線のストローク(Dashed Stroke)
通常のストロークスタイルで設定する破線(点線)とは違い、パスのノードのところで中途半端な線にならないように描きます。
通常のスタイル設定で破線を描くと、パスの始点からノードまでの長さによっては、次のように中途半端なところに線が描かれてしまいます。
このエフェクトを使うと、始点から連続して破線を描くのではなく、セグメントごとにその端から破線を描くので、セグメントの接続部分(つまりノード)のところが前後で均等な長さに描かれて、きれいな破線になります。
ダッシュ数というパラメータは、1つのセグメント上に描かれる線の数です。
ダッシュを均一化というチェックを入れると、全セグメントの中で一番短いセグメントをダッシュ数の分の破線で描き、それ以外のセグメントはその一番短いセグメントの破線と同じ長さで破線を描きます。
パスエフェクト:点から円/弧作成
「5点による円」は単純に楕円を描くだけでしたが、このエフェクトは、いろんなパラメータを指定可能になっていて、パラメータに応じて多様な円/弧や、周りの図形を描くことができます。
パスオブジェクトを1つ選択してからこのエフェクトを設定すると、パスオブジェクトの先頭からいくつかのノードを使った楕円や弧を描きます。パスオブジェクトのセグメントがどんな形(直線、曲線)であるかは無関係で、ノードの位置だけが用いられます。
楕円だけでなく、その軸や囲う四角形や元となったパスを合わせて表示させることもできます。
エフェクトのメインのパラメータとして、どのタイプの円を描くかをプルダウンメニューから選びますが、マウスをメニューの上に持っていくと、各タイプの円の描き方の簡単な説明が表示されます。
パスエフェクト:オフセット
大まかに言えば、パスメニューから実行できるオフセット設定機能のパスエフェクト版で、さらに細かい形状の指定が可能になっています。
特にオフセットを設定したときのパスの曲がり角のところをどのように描画するのかを細かく指定できるのですが、ダイアログで指定可能になっているパラメータの個々の意味がネットを検索しても出てきません。
例えば、角の描き方として、次のオプションを選ぶことができます。
試しに、それぞれ選んでみたのですが、確かに角の描画方法(丸くなったり尖ったり)は変化するのですが、どういう法則になっているのかは想像できませんでした。
パスエフェクト:セグメントを計測
設計図面の寸法の表示のような、パスやシェイプのセグメントの寸法の表示を加えてくれます。

いろんなオプションが使用可能です。例えば、何番目のセグメントには寸法を表示しないかを指定できます。
詳しくは「パスエフェクト:セグメントの計測」のほうにまとめています。