このページでは、画像の中で注目している一部分はくっきりとさせたままで、その周囲をぼかして、フォーカスがあたっているような画像にする手順を紹介します。

(2023.05.30更新)
Inkscapeには、指定した領域の外側だけぼかすような機能がないらしいので、対象のオブジェクトを複製してぴったり重ねたままで、ぼかしたくないところをパスで囲ってクリッピングし、ぼかしたいほうのオブジェクトはぼかしフィルタを設定します。
まず、対象のオブジェクト(この例ではビットマップオブジェクト)を編集 > 複製メニューで複製します。複製した直後はぴったり重なっていて分かりにくいので、説明上は少しずらして表示しますが、実際の作業はぴったり重なったままで(ずれないようにしながら)行います。

ぼかしたくないところを囲うようにパスを描きます。描くパスのスタイルは何でも構いません。

この例ではおおざっぱに囲っていますが、実際はくっきりさせたままにしたいところの外側をぴったりたどるように描くほうが良さそうです。
囲うパスを描いたら、そのパスと、そのすぐ下のオブジェクトを両方選択しておいて、オブジェクト > クリップ > クリップを設定メニューでクリッピングします。

クリッピングしなかったほうのオブジェクトを選択して、フィルター > ぼかし > ぼかしメニューでぼかしフィルタを設定します。

この手順を、2つのオブジェクトをぴったり重ねたまま行えば、次のようにクリッピングしたところだけがくっきり見える画像になります。