お絵描きソフトInkscape(インクスケープ)の使い方を初級レベルから上級レベルまで広く紹介しています。
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Inkscapeで球面に貼り付け

 Inkscapeを使って球面に貼り付けたようにオブジェクトを描く方法を試してみました。

 ネット上を検索してみると、拡大縮小や回転などを使って疑似的に球面上の絵のように見せる方法は見つかりましたが、複雑な図形(例えば上のような繰り返しパターン)を球面に貼り付けたように描く方法が見つからなかったので、自分で考えてみました。

(2023.05.08更新)

 考えたのは、エクステンションにあるワイヤーフレーム球体を使って描いた緯線と経線を位置合わせのグリッドのように使って、そこにスナップするようにオブジェクトを描くというものです。

 まず、多めに本数を指定してワイヤーフレーム球体エクステンションで球体を描きます。

 (参考:エクステンション:ワイヤーフレーム球体

 このままではグリッドとして濃すぎるので、色を薄くして、ストロークも細くします。


 この線をグリッドのように使います。例えば次のような星形オブジェクトをこの上に並べてみます。

 この星形オブジェクトに透視図/エンベロープパスエフェクトを適用します。すると、ノードツールを使って選択したときに、次のように透視図としてエンベロープを変形するための四隅のハンドルが現れます。


 (参考:透視図/エンベロープ

 パスエフェクトを適用した星形オブジェクトをコピーして、とりあえず大まかな位置に配置します。

 この1つ1つの星形オブジェクトのエンベロープをグリッド上の線に揃うようにドラッグしていきます。その準備として、スナップダイアログでパスの交点へのスナップを有効にしておきます。

 例えば、次のように星形の四隅のハンドルをドラッグしてパスの交点にスナップしていきます。


 この位置合わせの作業を1つ1つの星形オブジェクトについて根気よく繰り返してきます。(この手順をまとめて実行できれば良かったのですが、それを可能にする機能を見つけられませんでした。)

 全部位置合わせを行うと次のようになります。

 あとは、不要になったグリッド上の線を消して、適当にグラデーションを付けるなどします。