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Inkscapeのフィルター:エアスプレー

 このフィルタは、エアスプレーで吹き付けたような、端のところを粗い粒子で描いた絵に変換してくれるフィルタです。

(2023.06.20更新)

 このフィルタを適用するには、プルダウンメニューから散乱 > エアスプレーを操作します。

デフォルトパラメータで適用

 エアスプレーフィルタにはパラメータを設定するためのダイアログがないので、適用するとデフォルトのパラメータが設定されます。

 このフィルタは、ざっくり言えば、各ピクセルを拡大して、かつ、ランダムに平行移動するということを行うものですが、デフォルトのパラメータがけっこう大きい値のせいか、上のサンプルのように広い範囲を塗りつぶしたような絵になってしまいます。

適用後のパラメータの調整

 フィルタエディタの画面を見ると、乱流で生成したランダムな値に沿って、変位マップを使って各ピクセルを平行移動した上で各ピクセルを拡大する(モフォロジー)ような変換を行っていることが分かります。

 まず、変位マップのパラメータ尺度を小さい値に変更します。すると、ピクセルごとの平行移動量が小さくなって、元の形から大きくずれない分布になります。

 これではまだエアスプレーの粒子の感じが出ていないので、モフォロジーのパラメータ半径をいじって、もう少し拡大のさせかたを小さくします。例えばデフォルトの1.0から0.1に変更します。

 だいぶエアスプレーっぽくなったので、あとは粒子のバラつきを調整します。例えば、乱流基本振動数を大きくし(例えば5.0)、ぼかし標準偏差も大きくする(例えば0.5)と、バラつきが強くなって、エアスプレーっぽさが増すように思います。

 (参考:フィルタとは何か