このページでは、Inkscapeの組み込みフィルタの1つである、オブジェクトのエッジのところに雪が積もったような絵を重ねて描くフィルタを紹介します。

(2023.06.26更新)
このフィルタを適用するには、プルダウンメニューではみ出し > 冠雪を操作します。
このフィルタは設定時に積もり具合というパラメータを指定するダイアログが表示されます。が、この値を最低値にしても、次のように雪が積もりすぎ(?)で、元の絵が見えなくなってしまいます。

フィルタエディタで見ると、次のようなフィルタプリミティブ要素から構成されています。

コンボリューションマトリクスを使って畳み込み演算を行うことで絵のエッジの特に上辺を強調するように色を付け、それをモフォロジーとガウスぼかしで広げることで積もった雪の形を作っているようです。
そこで、まずガウスぼかしの標準偏差を小さくしてみました(1.63→0.7)。

これだけでも、元の「あ」の字が見えるようになりました。もう少し「積もっている」感を出したいので、さらに細くなるようにしてみます。
コンボリューションマトリクスの除数を大きく(3.0→5.0)することで、エッジの抽出を弱め、モフォロジーの半径を小さく(1.0→0.2)することで、抽出したエッジの拡大も弱めます。

これで少しだけ積雪っぽい感じが強くなったように思います。
(参考:フィルタとは何か)