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Aiファイルをインポートしてみた

 Illustratorで編集したファイル(Aiファイル)をInkscapeに読み込んでみるとどうなるかを試してみました。

(2024.1.6更新)

  IllustratorのAiファイルがフリー素材のサイトからダウンロードできたので、それをInkscapeにインポートしてみました。

 左がAiファイルの絵(フリー素材サイトのサンプル画像)で、右がInkscapeにこのAiファイルをインポートしてSVGファイルとして保存したときの絵です。

 ぱっと見、ちゃんとSVG形式に見た目を変えずに変換されているように見えます。

 ものによるのでしょうけれど、メニューでインポートを操作して、ダイアログ上でOKボタンを押してからキャンバスにAiファイルの内容が表示されるまで、えらく時間がかかりました。今回の例では20分ぐらいマウスカーソルがグルグルする状態が続きました。ハングアップしてるのか?と勘違いしそうになるほどです。バージョン1.3以降で発生していて、バージョン1.2.2ではそうでもない、という情報も見かけましたが真偽不明です。どうしても必要だったら試してみたいと思います。

 さて、インポート完了後、通常のドキュメントと同じように適当な場所をクリックすると当たり前ですがオブジェクトとして選択することもできます。


 それにしても処理が重いので、どんなデータに変換されているのかをレイヤーとオブジェクトダイアログで見てみました。

 何やら大量のパスオブジェクト(しかもハサミのアイコンが付いているのでクリッピングされたもの)が生成されているようです。

 さらにドキュメントのリソースダイアログを見てみると、パスオブジェクトだけでも2万個(!)もあるようです。

 元のAiファイルがどんなふうに作られているのかはわかりませんが、さすがにこれでは読み込むことができたとはいえ、Inkscape上で続けて編集する気にはなれないかもしれません。

 ちなみに「Inkscapeで2つの画像を比較する」のところで考えてみた比較方法で上の2つの絵を比較してみたところ、サンプル画像の荒さを考慮すれば、ほぼ見た目は再現できているんじゃないかと思います。

 これは現実的じゃないサンプルだったかもしれないので、もう1つ、シンプルなイラストでも試してみました。

 こちらはインポート時の負荷も高くなく、変換後のオブジェクト数も700弱だったので、問題なさそうです。

 パスやグラデーションも自然に変換されているように見えます。

 編集もさっくりできます。