お絵描きソフトInkscape(インクスケープ)の使い方を初級レベルから上級レベルまで広く紹介しています。
情報追加のリクエストや分かりにくい点があれば下のCONTACTフォームからどうぞ。

Inkscapeのエクステンション:色の置換

 もとの色と新しい色を指定して適用すると、キャンバス上のオブジェクトの中からもとの色と同じ色で塗られたオブジェクトを探し出して、もとの色を新しい色に変更してくれるエクステンションです。

  (参考:不透明度についてのあれこれ

(2024.03.02更新)

 メニューでエクステンション > 色 > 色の置換を操作すると、次のようなダイアログが表示されます。


 このダイアログにはもとの色新しい色の2つのタブがあります。

 それぞれで色と不透明度を指定して適用ボタンをクリックすると、もとの色として指定した色で塗られたオブジェクトを検索して、新しい色として指定した色に置き換えてくれます。



 検索する範囲は、選択した状態のオブジェクト群か、何も選択していない状態でのキャンバス上の全オブジェクト群になります。

 例えば次のように青と緑で塗り、かつ、不透明度が異なるオブジェクトを描いておいて、上で示したダイアログのような色の指定(もとの色は緑、新しい色は青)で適用してみます。

 すると、もとの色で指定した色と不透明度に一致するオブジェクトだけが新しい色で指定した色と不透明度に置換されます。

 もとの色として不透明度100を指定したので、不透明度100の緑のオブジェクトだけがヒットして青に置換されています。

 別の方法としてもとの色のタブ上にある「置換する色を検索するときに不透明度を無視」というチェックを入れると、色と不透明度のうち、色のほうだけマッチしたものも置換の対象になります。


 チェックを入れてから適用すると、次のように緑のオブジェクトがその不透明度に無関係にヒットして全部青に置換されます。

 注意点しておきたいのは、不透明度は新しい色のほうで指定したものに置換されてしまうので、上の例のようにもとの異なる不透明度は全部同じ不透明度(この例では100)に置換されてしまうという点です。

 個々の不透明度を維持したまま、色だけ一斉に変更したい場合は「まとめて色を変える」のページのほうで紹介する方法を使います。