お絵描きソフトInkscape(インクスケープ)の使い方を初級レベルから上級レベルまで広く紹介しています。
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Inkscapeで互いに接する円を描く

 このページでは、Inkscapeを使って複数の円を互いに接するように描く方法を考えてみたいと思います。

   (参考:スナップ機能(ドラッグ時の位置合わせ)

(2024.04.11更新)

 水平方向や垂直方向に接するように描くのはスナップ機能を使えば難しくはないですが、任意の角度で接するように描きたいので、以下のような手順を考えてみました。

 まず、互いにくっつけたい円のそれぞれについて、半径にあたる線を描きます。(参考:任意の円の半径や直径にあたる線を描く

 次に、この線を取り出してきて複製を作り、互いにつなぐことで3つの組み合わせを作ります。これもスナップ対象にシャープノードを設定すれば簡単です。

 そしてその組み合わせた3本の線を使って三角形を作ります。(参考:3辺が固定長の三角形を描く

 そして3つの円の中心(回転中心)をこの三角形の頂点の位置に移動すれば、3つの円が互いに接する状態になります。

 なお、この手順は次の図の左側のように円の骨(アウトライン)の位置で接する形を描くものです。太めのストロークの場合などで、円の縁の位置で接する形(次の図の右側)にしたい場合はどうすればいいかも考えてみました。

 半径にあたる線を描く前に、3つの円をそれぞれ複製し、複製後の円を選択しておいてメニューでパス > ストロークをパスに変換を操作します。

 そうすると、ストロークの内側の縁と外側の縁がそれぞれパスに変換されるので、半径にあたる線を、円の中心からアウトライン(ストロークの真ん中)までではなく、円の中心から外側の縁(のパス)までの線として描きます。

 あとはさきほどの三角形を描く手順と同じです。1辺の長さは前のものより少しだけ長くなります。描いた三角形の頂点に円の中心がくるように移動すれば、次のようにストロークの外側で互いに接する形になります。

 ついでに大きい円の内側に小さい円が接する形の描き方も考えてみました。

 やることはほぼ一緒で、大きい円と小さい円の半径にあたる線の端を揃えるように描いて、反対側の端(揃っていないほうの端)に円の中心が来るように移動します。