このページでは、Inkscapeの選択ツールなどを使ってキャンバス上のオブジェクトを選択する方法を紹介します。
- Contents
- 基本的な選択操作
- 重なったものを選択
- 追加選択
- 特殊な選択方法
- オブジェクトダイアログ
- 選択ツールへの切り替え
(参考:オブジェクトを検索/置換する)
(2023.01.15更新)
基本的な選択操作
もっとも基本的な選択操作では、ツールバーから選択ツールを選び、続いてキャンバス上のオブジェクトをクリックします。すると、そのオブジェクトは選択状態になり、その周囲8方向に矢印状のハンドルが表示されます。これらのハンドルは、拡大縮小や回転などに使います。

ちなみにデフォルト設定ではハンドルに加えて、そのオブジェクトの境界枠(バウンディングボックス)を示す四角形も表示されます。
また、キャンバスの上でオブジェクトが存在しない場所からマウスをドラッグすると、ラバーバンド状の四角形が表示され、その内側にすっぽり囲ったオブジェクトが選択されます。

重なったものを選択
ツールコントロールバーの次のボタンを「オン」にしておくと、ラバーバンド状の四角形の内側に囲う代わりに、その四角形に一部でも重なったオブジェクトが選択されます。

追加選択
シフトキーを押しながら選択すると、そのオブジェクトを選択対象に追加して、複数のオブジェクトが同時に選択された状態になります。

特殊な選択方法
複数のオブジェクトが重なって描かれている場所で、Altキーを押しながらクリックすると、クリックするたびに、一番上のオブジェクトから順に下に重なって隠れているオブジェクトを選択していきます。
1つもオブジェクトが選択されていない状態で、Altキーを押しながらマウスをドラッグすると、画面にフリーハンドの赤い線が描かれ、この赤い線に重なったオブジェクトがすべて選択されます。

検索してヒットさせることでオブジェクトを選択することもできます。編集 > 検索/置換…を選択して表示される検索/置換ダイアログを使ってキャンバス上のオブジェクトを検索したり、メニューから同じオブジェクトを選択を操作したりすると、ヒットしたオブジェクトがすべて選択状態になります。(参考:オブジェクトを検索/置換する)
オブジェクトダイアログ
オブジェクト > レイヤーとオブジェクト…を選択して表示されるレイヤーとオブジェクトダイアログには、レイヤごとのオブジェクトの一覧が表示され、ここでもオブジェクトを選択することができます。表示が隠れてしまっているオブジェクトや、非表示にされているオブジェクトや、線が細くてクリックしにくいオブジェクトを選択したいときに便利です。詳しくは「レイヤについて」という別のページにまとめています。
選択ツールへの切り替え
選択ツールは他のツールに比べて使用頻度が高く、「ホームツール」的な立場のツールなので、他のツールを使っている状態からすばやく選択ツールに切り替える方法が用意されています。
選択ツール以外のツールが選択されている状態でスペースキーを押すと、ツールバー上で選択ツールのアイコンをクリックしなくても、選択ツールをクリックしたのと同じ状態に切り替わります。
さらに、スペースキーを押す度に選択ツールをクリックした状態と他のツールをクリックした状態とが交互に入れ替わります。オブジェクトの選択と編集を何度も繰り返すような作業をしているときにすばやく操作できて便利です。
