このページでは、オブジェクトの内側を好きな形に切り抜くようにする手順を考えてみました。
例えば、次のように円の内側を星形に沿って切り抜いて穴を開けるにはどうしたらいいか?

(2023.1.14更新)
円形の上に次のように星形を重ねて描き、その両方を選択した状態でパス > 差分メニューを操作すれば、緑の円のパスから青い星のパスを取り除いて、緑の円と青い星の2本のサブパスに挟まれた1個のパスオブジェクトになり、上のように穴が開いた形になります。

なお、この例ではノードツールを使って円と星を選択していますが、選択ツールを使って選択しても結果は同じです。
(参考:パスをつなぎ合わせる/切り離す)
他にも穴を開ける方法があるので「「穴」を描く方法」のほうに詳しくまとめました。
では、次のように、パスの外枠(アウトライン)の内側を全部切り抜くのではなく、パスの外枠のところ「だけ」を切り抜くには?

考え方は最初の例と同じで、切り抜きたい領域を囲っているパスを作って差分操作をします。ではどうやって星形の外枠の部分だけを囲っているパスを作るのかというと、外枠の部分(すなわちストローク部分)を形や太さなどの見た目はそのままでパスオブジェクトに変換します。
最初の例と同じように、切り抜きたい線を切り抜く相手の上に重ねて描きます。このとき、切り抜きたい線(星)のほうのフィルは塗りなしにしておきます。(必ずそうしなければいけないということはないのですが、その後の操作手順が増えてしまうのでこうしておきます。)(参考:オブジェクトを縁取った輪郭線を描く)

そして、切り抜きたい線(星形)を選択して、パス > ストロークをパスに変換メニューを操作します。そうすると、星形のストローク部分が見た目は変わらずにパスオブジェクトに変換されます。次のようにノードツールで選択してみるとわかりやすいです。

この変換後のパスオブジェクトは、外側のサブパスと内側のサブパスの間がフィルに当たる部分(変換する前はストロークだった部分)で、青く塗られている構造になっています。あとは最初の例と同じようにこのパスを使って差分操作を行って切り抜くだけです。
円と星を両方選択しておいて、

パス > 差分メニューを操作すれば、線のところだけ切り抜かれた形になります。
