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Inkscapeを使った垂直線と接線の描き方(もっと自由に)

 このページでは、パス上の任意の位置で垂直線や接線を描く方法を考えてみました。

(2023.02.13更新)

 「垂直線と接線の描き方」のページでは、Inkscapeのスナップ機能を使って「キャンバス上の特定の点からパスに向かって垂直線や接線を描く」手順をまとめてみました。

 でも、そちらでもちょっと書きましたが、実際に線画を描いているときに欲しくなる機能は「パス上の特定の点で交わる垂直線や接線を描く」ことだと思うのです。

 スナップ機能ではこういう描き方はできないので、なんとかこういう描き方をする手順はないものかといろいろ考えてみたところ、次のような手順ならまあまあうまく描けるのではないかと・・・。

まずはパスのノードのドラッグ方法について

 ノードツールでパスを選択して、表示されたノードをドラッグすれば移動できる(パスを変形できる)のは当たり前です。

 さらに、コントロールキーを押しながらドラッグすると、次のように元の位置から上下左右にだけ移動します。

 移動するノードが上下左右ではなく斜めの位置にある場合で示すと次のようになります。

 さらにさらに、コントロールキーとAltキーを両方押したままでドラッグすると、ドラッグするノードの位置での垂線方向にだけ移動します。


 ちなみに、接線のない(セグメントが直線の)ノードをコントロールキーとAltキーを両方押しながらドラッグすると、両側のセグメントに沿う方向にだけ移動します。


垂直線(垂線)を描く

 このドラッグ機能を使って、パス上の特定の場所から伸びる垂直線(垂線)を描いてみます。例としてわかりやすく丸いパスから伸びる垂線を描いてみます。

 まず、丸いパスがあるとします。

 垂線の交点にしたいところをダブルクリックして、そこにノードを追加します。

 そして編集 > 複製メニューで、このパスの複製を生成します。わかりやすいように、複製されたパスを少しずらしてみると次のようになります。

 交点としてさきほど追加したノードを、コントロールキーとAltキーを両方押しながらドラッグします。


 スナップダイアログで、スムーズノードにチェックを入れてから、ペンツールを使って複製前のノードと複製後のノードをつなぐように線を描きます。2つのノードのどちらにもスナップされるので、ぴったりつなぐような線が描けます。


 ここで描いた線は丸いパスの垂線になっています。わかりやすいように、色を変えておきます。

 あとは、不要な複製パスを削除したり、垂線にしたパスをコントロールキーを押しながら斜めに拡大縮小すれば、最初に交点として追加したノードのところで垂直に交わる線が描けます。


接線を描く

 接線は、ここで描いた垂直線を90度回転して、

 さきほどの交点として追加したノードのところにスナップさせるだけです。