Inkscapeを使って、パスの縁に沿って彫り込んだように見える絵を描いてみました。

(2023.04.26更新)
まず、彫り込み状にしたい元のパス(緑色の円)と同じ形で黒と白に塗ったパスを描きます。

そして、元のパスの下にまず黒いパスを重ねて、少しだけズラしておいてから、オブジェクト > クリップ > クリップを反転して設定を実行します。そうすると、黒いパスの重なっていないところだけが切り取られて表示されます。

白いパスについても同じようにクリップします。ただし、白いパスは黒いパスと反対側が出っ張るようにズラしてからクリップします。

これとは別に、元のパスと背景が重なった状態でクリップすることで、元のパスの形に背景を切り取ります。

(参考:クリッピングとマスキング)
そして、黒いパスと白いパスをクリップしたものと、背景をクリップしたものを3つ並べて、ピッタリ重なるようにします。

このとき、黒と白の部分には適度なぼかしと不透明度を設定します。
この手順だと、元のパスのすぐ外側にぼかしが入るので、次のような断面をイメージしたものになります。

各パスの向きを変えれば、凹凸の様子も変えることができます。

出っ張って見えるか、へっこんで見えるかは、別の工夫が必要かと思いますが。
別のパターンとして、ちょっとした違いですが、次のような断面のものも試してみました。

この場合は、元のパスの内側にぼかしを入れるようにします。
そのためには、黒いパスと白いパスをズラして切り取るときに、クリップではなく、パス > 差分を実行します。そうすると、切り取ったあとにぼかしを入れることで外側だけでなく内側にもぼかしが広がって表示されるので、その内側のぼかし部分を利用します。

差分によって切り取った黒いパスと白いパスにぼかしを入れ、揃うように並べて、元のパスと同じ形のパス(この例では赤いパス)でクリップすると、元のパスの内側にだけぼかしが入ったような見た目になるので、上の断面図のイメージになると思います。

複雑なパスにも応用できると思います。光の角度が難しい・・・。

背景を木目調にしてみました。
