Inkscapeのフィルタに「ステンドグラス」があります。これを適用すると縁のところを面取りした色付きガラスのような画像に変換してくれます。これを使ってステンドグラス風の絵を描いてみました。
(参考:フィルター:ステンドグラス)
(2023.07.25更新)
このフィルタを適用しても1枚の色付きガラスのような見た目になるだけで、いろんな色のガラスを並べてくっつけたいわゆるステンドグラスの絵全体を作り出してくれるわけではないので、ステンドグラス風の絵を描くには、枠の部分とその内側を塗りつぶすような形のオブジェクトを自分で描いて、それぞれにステンドグラスフィルタを適用する必要がありそうです。
まず枠(ガラス部品同士を接続するところ)を描きました。太くて濃いものと細くて薄いものを同じ形で描きました。

そして、これをピッタリ重ねると、盛り上がった枠の感じが少し出ると思います。

そしてバケツツールを使ってこの枠の内側(ガラスに当たる部分)を塗りつぶしたようなオブジェクトを描きます。

(参考:バケツツール)
塗りつぶしのオブジェクトの端が少し枠の部分に重なるように(隙間ができないように)、バケツツールの拡縮量をゼロよりも大きく設定して、

枠の内側をクリックしていきます。一時的に枠の部分を非表示にすると、次の右側のようにガラス部分に当たるオブジェクトがバケツツールによって生成されていることが分かります。

そしてバケツツールで作ったオブジェクトよりも枠部分が手前になるように重なり順を変更しておいて、このガラス部分のオブジェクトを1つずつ選択しながらフィルの色を変えていきます。

これでもステンドグラスっぽいと言えなくもないですが、ステンドグラスフィルタを使ってみることが目的なので、ガラス部分のそれぞれにステンドグラフフィルタを適用します。ついでに一番外側の枠を太くして、ガラスの向こう側の風景みたいな絵を重ねてみました。

ステンドグラスフィルタは板ガラスっぽさを残しつつキラキラした感じを出すのが難しくて、どうしてもくすんだ感じになってしまいますね。教会の窓やランプの傘に使われるようなキラキラしたステンドグラスを描きたければ、フィルタを使わずに直接明るい色を使ったオブジェクトを手で組み合わせたほうが簡単かもしれません。