このページでは、Inkscapeのガイドライン機能を使って水平になるように図形を回転させる手順について紹介したいと思います。

(参考:スナップ機能(ドラッグ時の位置合わせ))
(参考:ガイドラインを描いて位置合わせする)
(2024.04.09更新)
パスやシェイプの特定の位置を中心として、ちょうど水平になるまで回転させる方法です。
ここでは星形オブジェクトを例として、いずれか1つの頂点を中心として回転させて、その頂点と別のもう1つの頂点が水平に並ぶようにする手順を考えてみました。
なお、新規に入力した直後の星形/多角形オブジェクトに限っては、そのオブジェクトを選択してオブジェクトのプロパティダイアログを表示し、その上にある「水平にする」ボタンを押すだけで水平にすることができます。Inkscapeバージョン1.4から追加された機能です。
ただし、新規入力後に回転ハンドルで回転してしまった後ではこのボタンでは水平にできなくなります。(こういうユーザの直感とは乖離した動作が多いのはInkscapeの特徴なのかなとも思います 笑)
ちなみにこのボタンにマウスカーソルをかざすと「レベルシェイプ」という不思議なラベルが表示されますがこれは「level shape(シェイプを水平にする)」をそのままカタカナにしたものだと思います。
さて、任意の図形(オブジェクト)を水平にするにはどうするかという話です。
まずスナップダイアログでシャープノード(すなわち星形の頂点)とオブジェクトの回転中心とガイドラインが互いにスナップするように設定しておきます。
そして回転中心のハンドルを頂点の1つまでドラッグします。スナップ機能によって頂点ぴったりの位置に移動することができます。(参考:オブジェクトの変形)

次にキャンバスの上辺にあるルーラの上からマウスをドラッグすることで水平なガイドラインをキャンバス上に追加して、頂点に移動した回転中心の位置までそのままドラッグしてきます。スナップ機能によってガイドラインも回転中心ぴったりの位置に移動することができます。(参考:ガイドラインを描いて位置合わせする)

次に星形オブジェクト全体を回転(普通の回転操作)させて2つの頂点がこのガイドラインの上に来るようにします。星形オブジェクトを回転すると、ガイドラインの上に重なっている左のほうの頂点は同じ位置に固定させたままで右のほうの頂点が動くので、回転操作によって右のほうの頂点をガイドラインに対してスナップさせるとぴったり2つの頂点が水平に並んだ状態になります。

この手順を応用して、どの点とどの点をどの角度の線の上で揃えたいかに応じてスナップの設定とガイドラインの位置を変更すれば、好きな角度になるように回転させることが可能になります。