このページでは、Inkscapeを使って描いたパスに丸いコーナーがあるときにそれを取り除いて尖ったコーナーにする手順を考えてみました。

(2024.05.08更新)
そのコーナーにスムーズノードがあるために丸くなっている場合は、そのノードの両側のセグメントをまっすぐにするだけなので簡単です。
そのコーナーにノードが存在せず、コーナーのセグメントが曲線になっているときにそのセグメントを尖ったセグメントにするのはどうしたらいいかという話です。
まず、ノードツールで各ノードを表示させておいて、取り除きたい丸くなったコーナーのセグメントをクリックします。クリックするとそのセグメントの両端のノードが選択された状態になります。

そして、ツールコントロールバーの「セグメントを削除」ボタンをクリックします。

次にこの切り離された2つのセグメントを延長して端のノードがぴったり重なるようにします。
そのためにはまずノードをドラッグしたときに別のセグメントに重なる位置にスナップするように次の設定をしておきます。(参考:スナップ機能)

こうしておいて、左右のノードをCtrlキーとAltキーを押しながらドラッグします。そうするとドラッグ対象のセグメントの接線方向のみにノードが移動します。
ただし、2つのノードをぴったり重なる位置にドラッグするのは難しいので、一方のセグメント(次の例では左のセグメント)を大きく出っ張るぐらいの位置まで伸ばします。

もう一方のセグメントは相手側のセグメントに向けてドラッグして、ちょうど相手側のセグメントの上に重なる位置にスナップさせます。

そしてこの出っ張った部分を削除します。
そのために新たなパス(次の例では黒いパス)を追加して、その端のノードを交点にスナップさせます。

次にこれらの2つのパス(黒いパスと緑のパス)を同時に選択しておいて、メニューからパス > パスをカットを操作します。そうすると、黒いパスが交差している点(すなわち先ほどスナップさせた端点)の位置で緑のパスが切り離されます。(参考:パスの切断方法)

「パスをカット」という機能は、2つのパスが交わっているときにその交点で下に重なっているパスを切り離す機能ですが、完全にクロスしている必要はなく、一方の端点が他方のパス上にぴったり重なっていればそこを交点とする切り離しが可能です。
いらない部分は削除します。
あとは残った2本のセグメントの重なっている2つのノードを結合します。(参考:重なっているノードを合体する)
