同じ形の図形がチェーン状に連続してつながっている、次のような図形を描くにはどうしたらいいか、考えてみました。

(2022.12.25更新)
「パスに沿うパターン」という名前のパスエフェクトがあるので、つなげたい図形をパターンとして1本のパス状にレイアウトすればうまく描けるのではないかと一瞬期待しますが、「パスに沿うパターン」は1つのパターン用図形を敷き詰めるようにパスに沿って並べるエフェクトなので、チェーンのように端の連結部分が重なるように描くことは難しそうです。
また、「パスに沿うパターン」は、パターンとして並べる図形のそれぞれをパスに沿って曲げてしまうので、1つ1つの図形は曲げずに連結部分だけで曲がるようなパスを上手く描く必要があり、それも難点です。
(参考:パスに沿うパターンを描く)
スナップ機能を活用して描く
そこで、スナップ機能を組み合わせて、基本的に手で描いていく手順を考えてみました。
(参考:スナップ機能(ドラッグ時の位置合わせ))
次のようなスナップ機能を使います。
- パスのノードのスナップ
- パスのノードへのスナップ
- オブジェクトの中間点へのスナップ
- オブジェクトの回転中心のスナップ
また、次のような機能も使います。
- 水平線を引く(Ctrlを押しながらドラッグ)
単位となる図形を描く
まず、連結する単位図形を描きます。
例として、矩形ツールで、水平に長い矩形を描きます。

次に、ペンツールを使って、水平線を描きます。ペンツールを選択して、クリック→コントロールキーを押しながらマウスを移動→ダブルクリックすると、水平線になります。この例では赤い点線にしてみました。

次に、スナップダイアログで「オブジェクトの中間点」にチェックを入れておいて、赤い線を矩形の真ん中あたりに移動すると、矩形の中央と赤い線の中央が重なるところにスナップされます。

次に赤い線の左右の端をドラッグして線の長さを適当に調節します。(コントロールキーを押しながらドラッグすれば水平を維持したままドラッグできます。)

そして、矩形と赤い線をグループ化してから、コピーします。

一方の図形を選択して、さらにもう1回クリックして、回転ハンドル(と回転中心ハンドル)を表示します。(参考:オブジェクトの変形)

次に、スナップダイアログで「シャープノード」「オブジェクトの回転中心」にチェックを入れておいて、回転中心ハンドルを赤い点線の左端のあたりにドラッグすると、回転中心ハンドルが赤い点線の左端のノードにスナップされます。

スナップ後は次のように、回転中心が左端に来ています。

この状態で、2つの図形の左端が重なるようにドラッグすると、左端にある回転中心がもう一方の図形の赤い点線の左端(のノード)にスナップされて、次のように2つの図形の左端がつながったような絵になります。

回転中心が左端に移動しているので、図形を回転させると左端を中心にして2つの図形を連結した状態に保ちつつ角度を変えることができます。

あとは、好きなだけコピーして、回転中心の移動とスナップを繰り返すだけです。
